子育てエンジニア Advent Calendar 2023 14日目です。
今年は子育てエンジニアとして何か発信したいと思って参加させていただきました。よろしくお願いします。
はじめに
育児に関わるようになると、技術のキャッチアップのための勉強時間の確保が非常に難しくなってきます。食事の用意や風呂、寝かしつけといった日常的なタスクに加えて、夜泣きや通院などの突発的なものが差し込まれますので、まとまった自由時間を予め確保しておくというのは難しいでしょう。
そうなると「育児の合間の隙間時間を捻出し勉強時間とする」というのが現実的であると考えられます。ただし、長くともせいぜい30分程度の隙間時間では出来ることが限られてしまうと思われます。
今回は、隙間時間に私が実際にやってみて有効だった(と思われる)技術のキャッチアップ方法を紹介してきます。
家族構成
- 私: 会社員。在宅勤務
- 妻: 主婦
- 長男: 3歳。幼稚園に通い始めた。偏食がすごい
- 次男: 2歳。食欲旺盛。自宅保育
- 三男: 0歳。可愛い
積読の解消
みなさんは積読してますか?私は X (旧Twitter) で流れてきた流行りの技術書や雑誌、積んでおいたものの存在すら忘れてしまって数年が経過したもの (そして技術自体が廃れてしまったもの) まで、様々な本を積んでいます。
たまに重い腰をあげて一気に消化することもあるのですが、気を抜くとまた積んでしまいます。あまりにも積読し過ぎるので、妻に「読まない本は買わないで」と忠告される始末です。
この積読の解消のため、少しでも時間が取れれば本を手に取るということを続けてみました。我が家の場合、風呂の後や寝かしつけ後に時間があります。そういった時間に集中的に読書をするようにしました。読書中に夜泣きなどで割り込まれることもありますが、技術書などは一つの段落が短くなってものが多いですので、中断後の復帰もそこまで難しく無いかと思います。
積読の解消法は、短い時間でも兎に角読み続けることだと思います。私はこの方法でだいぶ積読を解消することが出来ました。読書なら10分程度時間があれば可能かと思います。是非やってみてください。
家族向けアプリを作る
家族がユーザーとなってくれるサービスを作ってみるのは、結構おすすめです。実際に家族が使ってくれるわけなので、トラフィックが発生しますし、フィードバックももらえます。何より「◯◯機能がほしい」という声を直に聞けるので、モチベーションも維持できます。
隙間時間でやるには結構な根気が必要ですが、最低限の機能のみをリリースすることを念頭に置くのであれば、比較的短時間でリリースまで持っていけます。一般公開しないので作り込む必要がなく、破壊的な変更やバグに対して寛容であるはずなので、機能のリリースに気を使うことも無いでしょう。
また、使い慣れている技術を採用することも重要です。あるいは、使い慣れている技術で側だけ作って後々使いたい技術でリプレイスするというのでも良いかと思います。苦手な分野は AI チャットサービスを利用すると良いでしょう。私の場合はフロントエンドに疎かったですので、壁打ち相手として ChatGPT をしょっちゅう使っていました。
インフラについては、Web アプリであれば安価なもので足りるでしょうし、CICD も特段工夫する必要もありません。これらが得意分野であればこだわっても良いかと思います。
実際に家族のみで利用するサービスの実装と構築をやってみましたが、最初のリリースまでトータルで1日かからなかったと記憶しています。
注意点として、コスパは良くないということが挙げられます。大抵のものは既に無料のアプリがあるでしょうし、有料のものであっても自分でホストするより高くつくことは無いかと思います。品質や機能の数も既製品の方が良いことが多いでしょう。あくまで勉強目的の開発であって、コスパ目的ではありません。
オンライン勉強会に参加する
コロナ禍でオンラインの勉強会がかなり増えました。オフラインに回帰する傾向も見られますが、未だオンライン開催の需要が多いようです。オン/オフのハイブリッドで開催しているものあります。オンラインであれば家を空ける必要が無いですので、子育てエンジニアとの相性は良いと思います。
最近は平日のランチタイムに開催している勉強会もあります。昼食を取りながら参加することが出来ますので、こちらは参加のハードルが低めとなっています。土日には大規模なカンファレンスなどが開催されることもあります。家事をしながらラジオ感覚で聴くことも出来ますので、こちらも比較的参加が容易かと思います。
オンライン勉強会の利点の1つとして、アーカイブが残ることが挙げられます。仮に育児の差し込みタスクが発生して聞き逃したセッションがあったとしても、後日公開される録画配信で補完することが出来ます。もちろん、アーカイブが残らないものもありますので、そこは事前確認が必要です。
おわりに
以上が、2023年に実際にやってみた技術のキャッチアップ方法です。
これらは私の経験上の話ですので、家庭状況によっては向かないものもあると思いますし、必ずしも再現性のあるものでは無いと思ってます。一例として捉えていただければ幸いです。
育児時間が増えて勉強時間が減るのは、子育てエンジニアの宿命かと思います。今までのように自由に時間を使うことは出来なくなりますが、時間の使い方を工夫して効率よくキャッチアップしていきたいものですね。